安住寺だより

第49号

謹賀新年

新年を迎え、今年が皆様にとって良い年となることをご祈念いたします。
平成三十年元旦

寺の境内は

10月中旬、少し早い気もしますが冬の支度。シルバー人材の職人さん達はいつもながら見事な仕事ぶり。おかげで安心して新年を迎えることができそうです。

今は故郷を離れて暮らす方々に懐かしい風景をお届けします。


里山の風景、九月ごろ
実りの秋、九月の高柳地区某所。少し標高が高いため、「稲刈りは十月に入ってからやっと始まるんだよ」とのことです。稲はまだ青々としていますね。 晴れていると、遥か遠くの山々が見渡せます。そして夜になれば満天の星空が・・・ 澄んだ空気と清らかな水、美しい風景に癒されます。 収穫が終わると、いよいよ長く厳しい冬が訪れますが、冬のさなかに時折晴れ渡った日、そんな朝には厳しい冷え込みと共に、素晴らしい雪景色を見ることができます。
まるで別世界
そこからさらに上へと登ると、広大な草原が現れます。 以前は桑畑や、そば畑だったそうですが、遠くがかすんで見えるほどの広さに圧倒されます。写真ではわかりにくいですが本当にきれい。まるで別世界のようです。 奥に見える山の岩肌にはイヌワシが巣を作り生息しているそうなので、運が良ければ遭遇することもあるかもしれませんね。

こちらは同じころの南鯖石、宮ノ下~行兼地区です。
あたり一面黄金色ですね。そろそろ稲刈りが始まるころでしょうか。
大雨や台風の被害もさほどではなく安堵しましたが、新しい年が良い年となるように願っております。

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2020年 東京オリンピック・パラリンピック選手村施設に柏崎(西ノ入)の杉を提供 「日本の木材活用リレー みんなで作る選手村ビレッジプラザ」

山間部に暮らす者として、いつも気になることがあります。林業が停滞している現在、植林されたまま、手入れもされず荒れた山林がいたるところに見受けられることです。

安住寺の裏山も数年前に間伐した大木が、そのまま横たわっています。「薪にするから少し欲しい」という人が一人訪れた程度。
材木を扱う方々も嘆いていました。

輸入の外材が安いため、仕方ないことなのでしょう。採算が合わないことを商売にはできない。当然だと思います。

さて、先日の新聞に掲載された話ですが、東京五輪の「選手村ビレッジプラザ」の建設に柏崎市を含む多くの市町村から木材を提供することになったそうです。選手村は日本の伝統や文化を発信し、選手らの交流会場となるわけで、越後杉を宣伝する絶好のチャンス。柏崎市は「市の林業振興の機運を高めるためにもぜひ」と、申し込んだそうです。そこで選ばれたのが西ノ入地区の奥地、池の平にある葛俣という場所の森林。東堂いわく、中学生の頃、奉仕活動で下草刈りに行った場所だそうで、樹齢五十年以上の杉林です。

西ノ入の杉林がオリンピックのために役立つことになるとは驚きました。

市長が言うように、林業の振興が高まるきっかけになるといいですね。


「自伐型林業とは」

ところで「自伐型林業」という言葉をご存知ですか?
平成二十六年に「NPO法人持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会」が発足し、個人や団体による林業、地域再生を実現させたい自治体や地域の支援をしています。
自伐型林業とは、山林所有者や地域が自ら行う自立、自営型で森林を管理し、安定した収入を確保しつつ、そこで暮らす林業です。
「こんな時代に林業が成り立つのか?」と言われてしまいそうですが、実際に少ない投資で個人やグループ、地域で活動を始め、安定した収入を得つつ地域の活性化を図り、若者もUターンし定着するといった実例が多数あります。

たしかにどこの地域でもすぐに可能かどうかは解りませんが、日本の国土の六割以上が森林であるわけなので、豊かな自然と風土を生かしつつ暮らすことができるとしたら、とても素敵なことだと思います。
もし興味を持たれた方はぜひ調べてみてください。

越後杉は雪国という厳しい環境で育つため年輪が詰んだ強くたくましい木に育ち、ねばり強さとしなやかさがあるそうですね。「乾燥しており狂いが少ない、強度や寸法等の品質が明確」などの特性がある越後杉ブランドとして東京オリンピック選手村に提供するそうです。柏崎市の良いPRになるといいですね。

参考リンク:NPO法人「持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会」

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新春の行事予定

涅槃会(ねはんえ)(だんごまき)
三月十八日(日)
午後一時半より法要・だんごまき
(二月十五日はお釈迦様の命日です。安住寺では毎年三月十五日に近い日曜を予定)
春の彼岸(ひがん)法要(ほうよう)
三月二十一日(水)春分の日
先祖供養・年回法要
午前十時より法要・おとき
(とうば供養をご希望の方は連絡ください)

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近隣のご寺院よりお知らせ
お稚児(ちご)さん募集 「与板 周広院さま」

平成30年6月3日、周広院さんで、新しい住職が就任する晋山式がおこなわれます。
お稚児さんは可愛らしい天童、天女の衣装をまとい、新しい住職を先導し行列をして歩きます。古来より、この行事によって子どもが健康ですこやかに育つことができると言われています。
参加希望の方は周広院まで(電話27-2135)ぜひ、ご参加ください。

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編集後記

境内の紅葉を見ていたころは「今年も小雪ならいいのになぁ」と思っておりましたが、編集中に寒波が到来。各地で大雪になりました。

雪国は慣れていますが、雪に慣れていない地域にお住いの皆さんは、くれぐれもご注意ください。師走の八日、お釈迦さまが悟りを開かれた日。梅花講員さんたちと法要をお勤めし、今年も一年が終わることを実感します。新年を迎え、平成の世も三十年。そして残りわずかと報じられました。平成とは「国の内外、天地とも平和が達成される」という意味だそうですが、ぜひそうあってほしいと願うばかりです。

皆さま、新年もどうぞよろしくお願い致します。

寺族 玲子


昨年の1月は、このくらい雪がありました


みなさん今年も1年間 お疲れ様でした


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