安住寺だより

第53号

スコップはどこだ!

昨冬の大雪騒ぎも忘れるほどに、雪の少ない冬となり、「だんごまき」「春の彼岸」のころ、雪の心配がいらない冬を久しぶりに実感していました。
「まぁ たまにはこんな冬もいいね」そんな声がよく聞かれました。
四月一日の護持会総会が終わり、翌朝、外を見るとうっすらと雪が積もっています。
朝食を食べるころには激しい降雪が・・・ 
境内はあっという間に雪景色になりました。
一気に冬へと後戻り。
昔から雪が少ない年は春先の気候が不安定だということが言われているようですが、まさしくその通りです。
三月初旬には、早い春の訪れにうかれて庭の掃除を始めていたため、スコップが見当たりません。
「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉が当てはまらない春の訪れとなりました。

そんな中、新しい元号が「令和」と発表され、いよいよ平成の時代が終わりを告げようとしています。
五月一日の午前0時より新しい時代を迎えるにあたり、各業界では様々なイベントや企画が進められ「このチャンスを逃すな」とばかりに賑わっているようです。
どうやら新しい元号「令和」に対する世間の評判も良く、この調子で明るいニュースが多く聞かれるといいですね。
春を迎え、気分も一新、新しい生活がスタートする皆さんのご多幸を祈念いたします。

春から冬に後戻り
4月2日、昨日までの暖かい春の日差しはどこへ? あっという間に雪景色になりました。
涅槃会(ねはんえ)だんごまき
お釈迦様の命日を供養する法要です。
その臨終の様子を描いた絵「涅槃図(ねはんず)」を掛けて、真っ白いだんごをお供えします。
寒さにも負けず、法要後の「だんごまき」は毎年大騒ぎ。皆さん来年もぜひ来てくださいね。
(安住寺では毎年3月15日に近い日曜を予定)

境内裏山に「雪割草」が咲きました

昨年、宮ノ下地区の矢代富郎さんよりたくさんの雪割草を頂き、裏山に植えてみたところ雪消えと同時に、その名の通りかわいらしい花を咲かせてくれました。
矢代さんが言うには「本来、強い植物だから、山に植えれば大丈夫だ」とのこと。
そう言われても植える時は、枯れてしまわないかと心配でしたが、次々と落ち葉の下から顔を出し、その可憐さと同時にたくましささえも感じます。




裏山の遊歩道にかわいらしい雪割草がたくさん咲きました。登り坂はかなりの急こう配ですが、興味のある方はぜひ雪消えの頃ご覧になってください。冬の厳しさを忘れさせてくれるような不思議な魅力がありますね。
このまま根付いて、来年も咲いてくれることを期待しています。

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降誕会(ごうたんえ)甘茶の日

お釈迦さまの誕生日
お釈迦様は4月8日が誕生日ですが、安住寺では月遅れ5月8日にお参りします。小さな「花御堂」(はなみどう)のお釈迦さまに頭上より甘茶をそそぎ、誕生をお祝いします。

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東堂のたより 「早咲きの河津桜」

静岡県の河津町では、毎年二月の上旬から咲き始めて三月上旬までの間、約一か月も楽しませてくれる「河津桜まつり」が有名ですね。 私が十年くらい前、庭に植えた河津桜。早咲きと言ってもここは雪国。三月の下旬にようやく咲き始めました。ところが四月に入って季節外れの雪が。 予想外の気候変動に、雪の降り積もる中でもじっと耐える桜が少し気の毒な気がしました。 しかしその数日後には見事に満開。まだ小さな木ですが雪や強風にも耐えて咲き誇る姿は爽快です。 寺の掲示板に桜の開花、裏山のカタクリや山野草のお知らせを掲載しました。 春、芽生えの季節、雪消えを待っていたかのように重たい落ち葉を押しのけて懸命に顔を出す雪割草の可憐な姿には春の訪れと同時に生きる喜びを実感します。 長く厳しい冬であろうともじっと耐えてきたその姿にほれぼれしますね。




訃報  西ノ入 「目崎 毅さん」

誰もがよく知っているほど山野草を愛した方でした。丹精込めて沢山の雪割草を育て、「いい花が咲いた」と私に譲ってくださった鉢がいくつもあります。
本当に突然の逝去でした。
少年野球の指導者として活躍し、お孫さんも野球を始め、よく慕われていました。残念でなりません。
初七日を過ぎたころに、毅さんのお母様が寺を訪れ、押し車に沢山の雪割草の鉢を積んで届けて下さいました。
息子さんの思い出の詰まった鉢です。
大切に致します。 合掌


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護持会よりご報告「平成三十一年度 護持会総会」

四月一日、昨年度決算報告並びに新年度予算案を審議いたしました。
檀信徒の皆様方におかれましては、別紙にてご確認をいただきまして、今年度の活動及び護持会費の納入についてご協力いただけますよう、宜しくお願い致します。
尚、安住寺の大般若法要は六月二十三日(日)です。多くの皆さまにご参加いただきたいと思います。
また、西ノ入地区より「大倉孝之さん」と「目﨑寛之さん」が新たな役員として就任されますことをご報告致します。
護持会長 小山 護

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新年度 行事日程

安住寺大般若法要 六月二十三日(日)
盆うち(施食法要)七月二十七日(土)~二十九日(日)

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編集後記

春彼岸の中日、今年も孫たちがお手伝いしてくれました。
昨年はすぐにけんかが始まりましたが、今年は三人が仲良く協力する姿が見られます。
この春、小学校を卒業する長女は弟たちを上手くコントロールする能力を身につけたようで、我が家にとって大きな進歩です。
昨年は「この二人がいるとダメだよ」とぼやいていましたが、今年は明らかに違います。
保育園の三年間、小学校の六年間で大きく成長しました。先輩たちから優しく教わり、いつしか自分が後輩たちに教える立場になり、先生方や地域の皆さんのおかげで子どもたちは日々成長していくことができます。
無事に法要とお食事が済んで、ほっと一安心。今度は本堂の掃除です。すると弟たちは掃除機を奪い合うけんかを始めました。まぁ 予想通りの展開です。すると長女が「子どもって、どうして掃除機が好きなんだろうね」とあきれ顔。なんだか微笑ましくも、内心「あなたもそうだったのよ」と言いかけましたがやめておきました。
今年も孫たちと春彼岸を無事に迎えることができました。
世の中はいよいよ新しい時代に。皆さまのご多幸を祈念いたします。
寺族 玲子


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