安住寺だより

第52号

謹賀新年

本年が皆様にとって良い年となることをご祈念いたします。
未だに不安は解消されませんが、少しずつ明るい兆しが見えてくれば、と願うばかりです。
令和三年 元旦

お知らせ 年始の参拝について

行政の指導に基づき、密にならないよう配慮します。法要は行いません。
お茶をお出しすることも控えさせていただきますがどうかお許しください。
元日から三日まで、新しいご祈祷札と粗品をご用意しております。
皆さまどうぞ新年の初詣にお参り下さい。マスク着用にてお願い致します。お忘れの方にはこちらで用意します。
今年ご法事を予定している方はお声掛けください。 遠方の方もご連絡をお待ちしております。年回供養、お墓参り等ご相談ください。
(緊急事態宣言中には誠にご不便をおかけいたしました)

おねがい

感染者や、そのご家族、接触者に対する不当な扱い、考え方、中傷することなどは絶対にやめましょう。

年の瀬を迎え

11月半ば、境内の落ち葉掃き。
この季節、貴重な晴れ間にはひたすら落ち葉はきです。
いよいよ長い冬を迎えると思うと、少し気が重くなりますが、子ども達は雪が積もるのを心待ちにしています。
昨年は雪がとても少なかったので今年こそは、と期待しているようです。コロナ禍で様々な行事が自粛、中止となる中、スキー場へ出かけるのを楽しみにしています。



そして初雪が根雪に

あっという間に雪景色。屋根に上がると腰の高さを越えるくらいの積雪です。雪の重みで遠くから枝の折れる音が聞こえてきます。関越道の立ち往生は全国ニュースとなりましたが、近隣の方々が暖かい手を差し伸べる様子も報道されました。こんなときだからこそ助け合いの気持ちには心が温まりますよね。
新しい年が良い年となりますように・・・






最近の気になる話題 裏山を見上げて思うこと

新潟県聖籠町に世界最大級の「バイオマス発電施設」 政府が目指す「脱炭素社会」の実現とは?
菅総理大臣が「2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする」と所信表明演説でそう示しました。
温室効果ガスの排出自体を抑制するだけでなく、排出された二酸化炭素を回収するなどして、差し引きで実質的にゼロを達成しようという考え方。これを実現する社会を「脱炭素社会」と呼んでいます。
先日ニュースになったのは聖籠町にイーレックスと石油元売り大手のENEOSが建設する世界最大級のバイオマス発電施設。
気になる燃料は木質ペレットや穀物(発電用に品種改良された植物燃料)を使用する予定で、年間約100万トンのCO2を削減できるそうです。バイオマス発電は植物が成長過程の光合成で大気中の二酸化炭素を吸収するため、実質的にCO2を排出しない再生エネルギーとされています。
新潟は遥か昔からの「エネルギー大国」
ところで新潟県では古くから原油が利用されていたようですね。
「日本書記」の668年天智天皇7月の条に、「越の国から燃ゆる土と燃ゆる水を献ず・・・」
とある通り、すでに7世紀の時代に石油が採掘され、しかも献上品として流通しているのだから、一部では使いこなされていたということですよね。
「燃ゆる土」と「燃ゆる水」は共に石油のことと見て間違いないようですし「越の国」とは越後、今の新潟県です。時は流れ、時代は変わり、エネルギー事情も様々。かつて二大石油会社であった日本石油と宝田石油(合併し新日本石油、現在のENEOS)も新潟で誕生しました。
石油、原子力はもちろんですが、再生可能エネルギーと呼ばれる発電も研究され、ごみ焼却発電も国内外で日本の技術が注目されているとか。
私は地元柏崎にバイオマス発電施設ができれば、と願っていましたがなかなか難しい問題があるようです。間伐材の有効利用につながるのではないかと期待していたのです。日本の豊かな里山が見直され、うまく活用されるような時代が再び訪れるよう願っています。

「かしわざきの木喰さん ふるさとの微笑み ふたたび」展

事後報告となりましたが、昨年柏崎市立博物館で展覧会の企画があり、安住寺の木喰仏も展示されました。柏崎に現存する木喰仏が八十三体そろい、テレビでも放送されたこともあり、予想を上回る9千人以上の来館者が訪れたそうで、とても盛況だったようです。

木喰上人(1718~1810)は江戸後期に全国を旅して千体の神仏像を彫ったといわれる僧侶。文化元年(1804)柏崎に滞在し、晩年の作品は微笑仏とよばれる。柏崎には全国で最も多く83体の作品が現存しています。
市は柏崎の宝として後世に伝えるべく、このたびの企画となりました。
展覧会の開催中、合計9,165名もの人が訪れる大盛況だったそうです。

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昭和四十六年九月二十六日寂 安住寺二十世 竹崖嘉雄大和尚五十回忌法要

昨年、「嘉雄和尚」の五十回忌を迎え、山内でお勤めしました。

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訃報 森近地区「小川孫宏さん  享年九十五」

令和2年10月1日、天寿を全うされました。安住寺の護持会長として長年お勤めいただき、平成27年には晋山式を檀家総代として導いてくださいました。
改めて感謝致しますと共に心よりお悔やみ申し上げます。

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東堂のたわごと  令和二年 師走

皆さま今年はどんな一年となりましたか?
私も令和二年を振り返ってみました。
昨年の暮れ脊髄狭窄症の手術も無事終わって、春になると体も楽になり、好きな庭いじりも出来ると楽しみにしておりました。しかしコロナ騒動は収まらず、ますます脅威は増すばかり。
全ての行事(だんご撒き、彼岸法要、お盆の施食供養など)も縮小したり、地区の行事なども中止の羽目となりました。
私は檀信徒の皆様の支えを頂きながら昨年ようやく喜寿を迎えることができ、住職を拝命してから五十年余となりました。
時の流れは早いもので先代「嘉雄方丈」の五十回忌の年でした。
楽しみの小旅行や、日帰り温泉もかなわず自粛、自粛ムードの毎日ではありましたが幸い体の方は順調に回復してくれたので境内と裏山の整備や掃除は私が住職して以来、今年が一番きれいになったかと自画自賛しております。
誰が見てくれる訳ではありませんが自分の体を褒め、自己満足した一年となりました。
「散る桜 残る桜も 散る桜」
江戸期、越後が生んだ禅僧、良寛禅師いや良寛さんはこう歌われました。辞世の句とも言われております。
ああ、なんと美しい歌であろう。はらはらと散っていく桜、そしてまだ散らずに残っている桜もまた必ず散っていくのだ。
私は、今はコロナウイルスに当たらずに散らずに生き残っているが、しかしいつか必ず散る身なのである。
縁によって咲き、縁によって散る身でもあります。
やっと私もこんな気持ちになりました。
誰が読んだのか・・・ 「掃き終えて 迎える 師走かな」
来年もまた元気で庭掃除が気持よくできますように、と願っています。
安住寺東堂 帰一

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行事予定

涅槃会(ねはんえ)(だんごまき)
三月十四日(日)
午後一時半より法要、だんごは袋に詰めて配ります。だんごまきはしません。(二月十五日はお釈迦様の命日です。安住寺では毎年三月十五日に近い日曜を予定しています)
春の彼岸(ひがん)法要(ほうよう)
三月二十日(土)春分の日 先祖供養・年回法要
午前十時より法要 おときはありませんが、おみやげをご用意します。(とうば供養をご希望の方は連絡ください。当日の受付はできません)

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編集後記

マスクにはもう慣れてきましたが、今度はクマ騒動です。昨年から孫たちはマスク姿にクマよけの鈴をひびかせながら登校します。世の中いろんなことがありますね。さて、クマに比べればイノシシなんてたいしたことないですよね? そう思うことにしている今日この頃です。野生動物もウイルスも共存しなければいけないのですね。自粛ムードに疲れ気味の孫たちも少し元気を取り戻しつつあるようで、年末の掃除を手伝ってくれました。
一年生の次男は鼻水をたらしながらも落ち葉掃き。以前は足手まといの様でしたが、今ではもうずいぶん役に立っています。長男とケンカすることもなく互いに協力する姿が見れるなんて! 
我が家にとっては大きな進歩です。
どうか今年が良い年になりますようご祈念いたします。
寺族 玲子